痕

痕というものは不思議な物
痕をつけれる時の痛みなど覚えていない
のだろうか？
それとも、その痛みを、痕を確認する事で
思いしているのだろう

縛られ、叩かれ、噛まれ
痛みで、うめき、叫び、のた打ち回ったこ事を
思い出しているのだろうか。

痕は、夢の中で起こったと錯覚しそうな自分に
これは現実の事、本当にあった事と
理解させるのに十分な物だろう

この痕を見て、責められ、
のた打ち回り叫び悲鳴上げた
自分を思い起こす。

痕は、証
Ｍ女だという

私は、Ｓに飼われている
私はＳＭをしたんだ

そして、そのＳＭでなんども本当の自分を曝け出し

叫び声をあげ、
獣のようになんども絶頂を味わった

飼われている・・玩具にされている・・愛されている

痕を見て・・
解放された瞬間を思い出す

痕を見て・・
快楽を与え続けられたことを思い起こす。

揺らめく灯かりの中に浮かんだ
自分の姿を

愛液と汗の匂い
汗で濡れた髪の毛

開放感と快楽で、
けだるさを覚えた身体の記憶を

痕を見てその瞬間を思いお越し
身体の芯を熱くする
知らず知らずに変わっていく身体を

Ｍは自覚しているだろうか・・

【ＢＡＣＫ】