吊るし

・・・・吊るす・・・・

縛り上げられた陶酔の中ふらつきながら
立たされる
縛りで酔いながら自分が何処にいるのか
なにをしようとされているのか
理性が飛んでしまっている・・

ふらついているのは自覚できる
背中でまた縛りが始まる。

次の瞬間
縄が身体を支える
無意識にその縄に身体を任せてしまう
自分がいる

縄に身を任せ縄の感触の心地よさを
味わい始める

.
縛られた身体に自分の体重が加わる
身体がもっと強く抱きしめられる・・

自分の体重に酔っていると
片足が持ち上げられ 今以上に身体に
自分の体重を感じ 新たな感覚に身を任せる

そしてもう片方の足も 宙に浮く
全身を這う麻縄に全体重がかかる

身体が宙に舞っている
重力が縛りを新たな感覚に導く

風になびく可憐な花びらのように
身体はゆらゆらと・・
自分の意思は何もない
ただ 縄に身体をゆだねるだけ

頭の中が白くなり
吊るしに酔いはじめる・・